Skype等でのWEB面接(オンライン面接)における注意点(Podcast書き起こし)

※ この記事はPodcastのフリートークを書き起こしたものです。

今日はWEB面接(オンライン面接)における注意点というテーマでお話しします。

最近は、特に外資系企業などでは多くなっていますが、Skype(スカイプ)やHangoutsハングアウトなど(Skypeが多いように思います)を使ってオンラインで面接する、テレビ電話のような形で面接をするという採用の方法も増えています。特に1次面接、2次面接と段階を踏んでいくような場合、1次面接だけはSkype等で面接しましょう、という企業は増えてきているように思います。

WEB面接といっても基本的に面接であることには変わりありませんから、普通の面接と同じように考えなければならないのですが、WEB面接ならではの注意点がありますので、それをお話ししようと思います。というのは、弊社メンレンVの模擬面接でもスカイプまたはハングアウトを使っています。もちろん、練習ですのでお客様のご都合に合わせて「ラフな格好でやってもらってもいいですよ」とお伝えしたり、とにかくお互いの様子が見える形でやることができればよいのですが、「これが本番だったらもう少し注意しておくべき点があるよな」と常々思うことがありますので、それをお話ししようと思うわけです。

ノートパソコンでWEB面接中の写真Photo on Visual Hunt

WEB面接の準備

スカイプなどを使ったWEB面接の準備についてまずお話しします。

パソコン・スマートフォン・タブレットなどの準備

スカイプで通話をする、特にお互いの映像を見ながらテレビ会議のような形で面接をする場合、まず必要なのは、パソコンまたはスマートフォン、あるいはタブレットなどが必要です。パソコンとスマートフォンのどちらが良いのかですが、可能であればパソコンを利用することを推奨します。パソコンの画像の方がクリアなことも多く(もちろんカメラの性能によりますが)、画面のサイズや画面の角度等などを考えるとパソコンの方が良い場合が多いからです。もっとも、そのために持っていないパソコンをわざわざ購入するほどではないでしょう。

マイク・カメラについて

スマートフォンの場合は内臓のマイクとカメラを利用することになりますが、パソコンの場合はマイクやカメラが付属していないこともあります。その場合は、マイクやカメラを購入して接続することが必要になります。最近は、カメラにマイクを内蔵したWEBカメラと呼ばれるものが数千円で売られていますので、こういったものを接続するのも方法です。

 


エレコム WEBカメラ マイク内蔵 200万画素 高精細ガラスレンズ ブラック UCAM-C520FBBK

ちなみにこのWEBカメラは実際に弊社の1台のPCに接続しているものです。マイクを内蔵しており音声に問題はなく、映像が特に良いわけではありませんが実用上は問題ありません。比較的安価です。他のデスクトップPCにはより高解像度のWEBカメラを接続していますが、時々PCがカメラを認識しなくなることがあります。それに対してこのWEBカメラではそういった問題が起きることがなく安定しています。

 

ノートパソコンの場合は、カメラとマイクが内蔵されていることが多いのでこれを使えば良いでしょう。ただ、特に相手の音声を聞きやすくする、自分の声を伝えやすくする、という意味でいうと、ヘッドセットなどを使った方が良い場合もあるでしょう。しかしヘッドセットは見た目が少し大げさに見えるところもありますので、マイクが内蔵されているイヤホンを使う方が良い気はします。とはいえ最近のノートパソコン内蔵のマイクの性能も良くなっており、ほとんどの場合は内臓のマイク、スピーカーを使えば問題ないことがほとんどでしょう。この辺はご自身で本番前にチェックをしておきましょう。

スマートフォンは固定スタンドを使う

スマートフォンを使うときは、固定するスタンドを準備する必要があります。たとえば本などに傾けておくなどすると、面接中に傾いたり、倒れてしまったりすることもあるからです。

また、スマートフォンやノートパソコンの場合、充電切れにも注意が必要です。面接中に慌てて「充電器に繋がせてください」とお願いしなければならなくなると、相手は「準備不足な人だな」という印象を持ちます。したがって、基本的には充電器に繋いだ状態で、それが無理なら十分な充電をした上で面接に臨むようにしましょう。

通信環境は重要

次に、通信環境です。インターネット回線を使ってビデオチャットをするわけですから通信環境がないと始まりません。

パソコンを有線でインターネット回線に繋いでいる場合は全く問題ないと思いますが、4G回線やWi-Fiなど無線でインターネットに接続している場合はで繋いでいる場合は通信が不安定になる可能性があるので注意が必要です。Wi-Fiなどは家の中で繋いでいても急に接続が不安定になることや、接続が切れてしまうようなこともることもありますね。ですから、やはり好ましいのは有線でインターネットに接続することです。Wi-Fiを利用している場合でも、ルーターに有線LANケーブルをさす部分があることも多いので、そのような場合はケーブルを繋いで利用する方が安定するでしょう。

弊社の模擬面接を行う場合も、お客様の回線が不安定になって通信が切断されてしまうようなことは比較的多くあります。弊社の方は光回線に有線で繋いでいるので問題が起こることはないのですが、お客様の方の回線が不安定で、急に切断されたり、声は聞こえるものの画像が動かなくなってしまったりすることは良く起こります。こういった時は結構困ってしまいます。お客様の通信環境をチェックしてもらったり、4G回線に切り替えてもらったり、結構時間が経過してしまうこともあります。模擬面接の場合は大きな問題にはなりませんが、これが本番の面接だと考えるとゾッとしますね。場合によっては「今日の面接はできませんね」ということにもなりかねません。通信環境のチェックは入念にしておくことをおすすめします。

照明や光の向きに注意

次は、カメラに映る自分の映像について、光の向きにも気を付けましょうという話です。
たとえば昼間の面接で後ろに窓があるような場合は、カメラに対して逆光になってしまって顔が暗くほとんど見えないということもありえます。逆に顔に光があたり過ぎて白飛びしてしまうような場合もあります。一番多いのは薄暗く顔が良く見えないというパターンですが、とにかく室内の照明の具合でご自身の顔がどのように映るのかをチェックしておくようにしましょう。顔の表情は照明が薄暗いと「暗い人」というイメージを持たれる可能性もありますので意外と気にした方が良い点だと思います。

アカウント名とプロフィール画像はまじめなものに

次に、Skypeなどのアカウント名です。
アカウント名にはニックネームを使っている人もいると思います。その場合、自分の趣味や好きな物にちなんでアカウント名を付けたり、全く意味のない文字列でアカウント名を作成したりしている場合などですね。しかし、面接で使うアカウントについては、そのまま仕事で使って差し支えのない名前、つまり本名をそのまま表すようなものにしておいた方が良いでしょう。

また、プロフィール画像について、アニメアイコンを使ったりするのはやめましょう。画像を設定するなら、ご自身の顔写真、あまりくだけすぎていないものを使うようにします。その方が採用側もわかりやすいです。

部屋は片づけましょう

映像の中に映りこんでしまう部屋の様子についても気を付けましょう。
乱雑な部屋の様子、洗濯物がうつったり、趣味のものがうつったり、ぬいぐるみがうつったりすることのないように、周囲はすっきりとした背景になるように片づけておきます。

同居の家族の声などに注意

同居の家族がいらっしゃる場合には、面接中に話しかけられてしまう、部屋に入られてしまう、隣の部屋からテレビの音がする、子供の声がするなどがないようにしましょう。

服装は油断なく

服装などについてですが、直接面接に出向いていく時と同じように整えておきます。たとえば、「どうせ上半身しか映らないから」と、上半身だけスーツで下半身は短パンなどの気楽な恰好にしていたりする場合があります。しかし、何かの拍子に立ち上がらなければならないときに不意にうつりこんでしまう可能性もあります。少しの手間ですから、全身をきちんとした身なりにしておくようにしましょう。

事前に映像・音声のチェック、シミュレーションを

シミュレーションをしておく
本番のWEB面接の前に、家族や友人との間で面接のシミュレーションをしておくことをおすすめします。声がクリアに聞こえるか、映り方は悪くないか、部屋の明るさは大丈夫かなどチェックしておきましょう。
また、Skypeに関しては、PCのSkypeのアプリの中には「設定」の中に「音声・ビデオ」というメニューがあり、実際の映像や音声を確認できます。「無料音声テスト」もあり、実際にスカイプのボットとの通話で話してみて、自分の音声がどのように聞こえるのかをチェックすることも可能です。

WEB面接本番での注意点

WEB面接本番での注意点です。

視線は相手画像ではなくカメラに向ける

相手の顔が画面にうつりますので、そちらを見てしまいがちですが、そうすると、カメラが画面よりも上にある場合は伏し目がちに、カメラが下にある場合は見下ろしがちに見えます。相手からすると視線が合わないという印象になります。

ですから、カメラ部分を見る、少なくとも自分が話しかけている時にはカメラを見るようにした方が印象は良いでしょう。もちろん、面接官側もWEB面接の限界はわかっていますので、大きな問題になることはありませんが、やはりまっすぐこちらを見てもらった方が印象は良いです。カメラに視線が向くように、カメラのすぐ横に付箋でも貼って「←ここを見る」とでもしておくと目が向きやすいと思います。

スマートフォンなどは、机上に立てかけて使うと、常に見下ろしている感じになりあまり良い印象にはなりません。面接官も「正式な面接なのに、この映像はなあ…」と思う可能性はあります。スマートフォンを使う場合は、固定できるスタンドを使い、自分がどう見えるのかを事前にチェックしておいた方が良いでしょう。

早口にならないように滑舌よく話す

次に話し方ですが、あまり早口では話さないようにします。やはりマイクを通じて音声を送りますし、回線スピードが少し遅くなると途端に音声は聞き取りづらくなります。したがって、普段よりも少しよりはっきりと滑舌よく早口でなく話すように心がけましょう。

適正な声の大きさを保つ

また、声の大きさにも注意しましょう。さきほどの「無料音声テスト」や家族・友人とのシミュレーションで適正な音量で聞こえるか確認しておきます。自分の使うデバイスで家族・友人に話してもらい、それを聞いてみることによって、どれくらいの音量で話せば良いのかを把握しておき、本番でもその音量を維持するようにします。

姿勢が崩れないように

オンラインでの面接でさらに注意すべき点としては、徐々に姿勢が崩れてしまわないようにするということです。直接対面している面接では起こりにくいものなのですが、オンライン面接だと、同じ空間に相手がいないこともあって、徐々に姿勢が崩れてしまったり、画面の外にあるからと油断してしきりに手を動かしてしまったりすることは比較的良くあることです。しかし、直接対面した場合と同じようにきっちりと前を見て姿勢を保って回答することが大切です。

本番中のチャット・メール送信に備えておく

あまり多くはないと思いますが、面接中に参考のためのファイルをやり取りしましょう、とか、「URLを送ってください」と言われることもありえます。便利なのはスカイプなどのテキストチャットで、ポートフォリオのURLを送るのも簡単です。チャット機能も使いこなせるように事前にチェックしておきましょう。また、面接中にメールを送ってほしいといわれる可能性もなくはありません。できれば、メールソフトを立ち上げておくとすぐに対応できて良いと思います。PCやソフトによっては立ち上がりにすごく時間がかかることもあるからです。

トラブル時の連絡方法を確保し、相手を放置しない

万一、機材トラブルや通信トラブルなどで、相手との通信が予期せず遮断されてしまう可能性も皆無ではありません。そのような場合に、代替の連絡手段は何を使うのかをしっかり把握しておき、こちらに原因がある場合は率直に先方に原因を伝えて「申し訳ありません、少しお待ちください。今○○の復旧をしています。」などと伝えましょう。

良くないのは、必死で復旧を目指しているものの、相手には何も伝えていないので、採用側が「どうなっているんだろう?」「何か配慮する必要があるだろうか?」などとずっと考えなければならないという事態に陥ることです。たとえばWi-Fiの接続が悪くなったときに、最終手段としてルーターを再起動するという方法を採らざるを得ないこともあるでしょうが、これには数分かかります。このような事態になって相手を待たせる時に、どう連絡するのかを事前に明確にしておきましょう。

通信環境の準備がやはり鍵になる

しかし、やはり安定した通信環境を整えておくことが非常に大切ですね。オンライン面接なのだからそのようなトラブルが起こる可能性は採用側も想定はしています。しかし、そのトラブルが応募者側の事情で、Wi-Fiが途切れた、パソコンがフリーズしたなどのことが起こることを、「無理のないことだ」と思ってもらえるかどうかはわかりません。採用側次第です。「ちゃんと準備をしておけよ」と思われる可能性もあります。たとえば仕事で大事な顧客とスカイプで面談しなければならないとき、こちらの事情で通話できなかったとすればトラブルに発展する可能性もあります。ですから、事前準備はしっかりしておくことが大切です。

WEB面接でも空気感が伝わるように

WEB面接特有の注意点をお話ししてきましたが、面接で回答する内容、アピールすべき事柄などは、通常の面接と違いはありません。むしろ、直接会って面接する場合には、ご自身のキャラクター、人格的な面は比較的伝わるやすいです(良いにつけ悪いにつけ)。しかし遠隔映像で見ると空気感が伝わらないところもあり、明るさ、人懐っこさ、コミュニケーションが上手であるとかということが今一つリアリティをもって伝わらない可能性もあります。ですから、オンライン面接の場合は、自分の人間としてのキャラクターを表現するところは少し頑張って、少し強調できるようにしておいた方が良いでしょう。

色々と注意点を挙げてきましたが、こういったWEB面接特有の留意点を事前にチェックしておき万全な体制にしておくことで、面接本番では自分を売り込むことに集中できるようにしておきましょう。

尚、今日お話ししたことは、弊社の模擬面接時に注意していただくことではありません。あくまでも本番に向けて、という話です。弊社との練習では、映像・音声さえ繋がっていれば大丈夫です。

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