就活生・公務員受験生は外出自粛期間を前向きに利用しよう
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新型コロナウイルス感染症によって緊急事態宣言が発出され、外出の自粛などが呼びかけられています。これに伴って、多くの企業や施設等が活動を自粛したり縮小したりしており、”Stay Home” が合言葉のようになっていますね。この記事を書いている2020.5.4には、緊急事態宣言が5月31日まで延長されることが決定される見通しです。
このような状況は、就活生にとっては選考スケジュールや選考方法の変更、公務員受験生にとっては試験日程の変更など、大きな影響を与えています。また、会社説明会や採用試験説明会、OB・OG訪問なども軒並み中止となっていますし、大学や図書館なども閉まっています。キャリアセンターなどに行くこともできないでしょうし、就活生も公務員受験生も自宅で過ごす時間が多くなっているでしょう。
今はゴールデンウイーク真っ只中ですが、今年は例年とは全く違う様相で、レジャーなどにでかける人もほとんどいません。人と会うこと自体が憚られる状況ですから、孤独感を感じることもあるかもしれません。
外出自粛期間にできること
少しでも早く平常時のように行動できる状況になってほしいものですが、現在は感染拡大は少しでも防ぐために行動変容をするしかありません。では、就活生や公務員受験生が外出自粛期間にできることはなんでしょうか。
外出自粛は悪い事ばかりではない
外出自粛は精神的な意味でも大変ですが、就活生や公務員受験生にとっては悪いことばかりではありません。これによって、説明会がWEB開催されたり、1次面接がWEB面接に変更になったりすることで、時間の節約、交通費の節約などに繋がる面もあります。そのことによって、より多くの企業にエントリーすることも可能でしょう。公務員試験の延期は心理的影響が大きいでしょうが、これはどの受験生にとっても同じです。筆記試験の対策期間が延びたと考えることもできます。
志望先研究をしっかりやる
家にいられる時間を利用して、企業研究や自治体の政策研究など、志望先の研究を深めましょう。エントリーシートの添削や面接対策を行っていると、志望先の研究が甘いと感じる方は非常に多いです。これは、エントリーシートにどう表現するか、面接での回答をどう準備するのか、という問題だけではありません。志望先への理解が不足しているがために、エントリーシートの内容や面接での回答に突っ込みを入れられた時、曖昧な答えしかできない人は多いのです。
志望先に関する知識は多ければ多いほど良いです。例えば企業であれば、事業内容や新たな取組み、強みや弱み、市場での位置づけ、競合の動向、業界の動向、今後の経営方針・戦略、業績の推移など、知っておくべきことはたくさんあります。自治体や国の機関についても、現在実施している政策、政策課題、政策の上げている実績、住民や国民の意識、産業構造、人口動態など、調べておくべきことはたくさんあります。こういった情報は、そのまま提出書類や面接回答で使わないにしても、必ず役に立つものです。志望先のことを理解しているという自信、どのような話題をふられても何がしか取っ掛かりを掴んで話せること、商品・サービス・政策などの名称を具体的に挙げられることなどは、面接全体の雰囲気を左右するものです。
また、志望先研究をすることで、志望順位を改めて整理し直すこともできるでしょう。特に新型コロナウイルスの影響で急激に業績悪化している企業もあるでしょうし、これを機会に新しい試みにチャレンジしている企業もあるかもしれません。そういった最近の動きにも注視しながら、志望順位をしっかりと見直しておくというのもこの時期にやれることだと思います。
自己分析をしっかりやる
エントリーシートを提出する時、面接練習をする時に、誰もがある程度の自己分析をします。しかし、自己分析を一度した後、それを見直したりブラッシュアップしたりしている人は少ないのではないでしょうか。書類作成時には自分の経験の棚卸しなどをして真剣に考えていたものの、その後の忙しさにかまけて、改めて見直すことなく、どの志望先でも全く同じことをコピペで提出、話している人は多いのではないでしょうか。
添削や面接指導をしていると、例えば自己PRに100%の自信を持っている人は少ないと感じます。「本当にこれがPRになるのだろうか」あるいは「この自己PRがこの志望先に合っているのだろうか」といった不安を感じている人は多いものです。あるいは、「志望動機」「具体的にやりたい仕事」「学生時代に学業以外に打ち込んだこと」「長所」「自己PR」といった質問に対して、同じような内容やエピソードを流用していて一本調子の回答になっている方も比較的よくおられます。しかし、実際に色々と話してみると、「このエピソードの方が使えるじゃん?」と思うことは良くあるのです。あるいは、過去の経験の中にある大切なものを自分自身が気づいていないということも良くあります。
今まであまりしっかりと自己分析をしていなかった人はもちろん、一度しっかり自己分析をしたという人も、この家にいる期間にもう一度自己分析をしてみることをおすすめします。
情報のチェックは定期的に
企業の選考スケジュールや選考方法などは、現在頻繁に変更が生じています。また、公務員試験も日程などが大幅に変更されています。現在の事態は誰にとっても初めてのことですので、どこでもスムーズに情報発信ができるとは限りません。急遽のアナウンスになってしまうこともありますし、就活生や受験生の方が急いで対応しなければならないような変更が生じる場合もあります。
また、新型コロナウイルスの影響で採用意欲が低下している企業がある一方、積極採用に切り替えているような企業もあるようです。変化していく状況の中で、よく探してみると、今まで考えていなかった企業などが自分の対象に入ってくる可能性もあります。
思いつめないこと
外出自粛の中で、学校にも行けない、友人にも会えない、帰省もできないという環境では、心理的に煮詰まってしまう人もいるかもしれません。特に就活中、公務員受験中の方は、不安が増してしまってストレスが大きくなっている方もいるでしょう。
確かに、感染拡大の影響については見通せませんが、この影響を受けるのはあなただけではありません。他の就活生、他の公務員受験生も同じような状況の中にいます。こんな時は、今の状況を悲観的な材料としてばかり見るのではなく、この状況だからこそできることを探して取り組みましょう。
また、就活や公務員試験のことを全く考えない日を設けるのも良いかもしれませんね。
煮詰まったら掲示板に書き込んでみてはどうでしょう(笑)
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早稲田大学法学部卒業。大手資格就職予備校にて法律科目およびESシート作成・面接指導専任講師として約13年勤務。大学でのセミナー実施多数。面接指導担当者の研修にも従事。民間企業で人事採用面接を7年間担当。面接が苦手な方にも寄り添う指導で対応力を引き上げます。