面接で評価される良い面と悪い面を見つけ出す力

メンレンVの模擬面接における指導担当講師の姿勢の一端をご紹介します。

模擬面接を実施している際、講師は一定の基準に従ってチェック・評価を行っているのですが、それだけでなく、その人の良い面・悪い面を見つけだそうとしています。

面接官にマイナス評価を受けてしまうポイントを的確に指摘する

悪い面というのは、話の端々からにじみ出てしまっている人材評価としてマイナスにつながりそうなその人の傾向です。たとえば、話の説明の仕方から物事に対してあまり真摯に向き合わず、アバウトに物事を流していっているのではないか?といったことです。他にも、気が弱く自分の意見を主張できなくて流されてしまうタイプ、他人の意見を聞かず独善的なタイプ、人付き合いが苦手で社交性が乏しいタイプなどさまざまなタイプがあります。

これらは、単に言葉として表現されるものではなく、表現の端々や話す時の表情、全体の問答の内容から受ける印象などから「疑念」として生じるものです。「疑念」が生じたら模擬面接でもそこを深く突くような質問を追加する場合もあります。言葉では「まじめに取り組んできました」とか、「他の人の意見に耳を傾けながら協調して事を進めました」とか、「多くの仲間とともに頑張ってきました」などと言っている場合もありますが、深く突いていくとそれがある種の「嘘」「演技」であることがわかってしまうことがあるのです。

嘘を言っているわけではない場合でも、「どうも信憑性が薄い」とか、「それはちょっと違うんじゃないのか」と思うような場合もあります。さらに、自分では良かれと思っている説明・表現が、実はマイナスに受け取られる内容だというような単純な勘違いということもあります。

勘違いしていただきたくないのは、これらのマイナス面は、あくまでも面接選考という場においてのマイナスであり、面接選考を離れた場合の人格評価とは関係ありません。メンレンVでの模擬面接もあくまでも面接対策として行うものですから、一定の人格評価の基準になる価値観を提供したり、その価値観にしたがって批判をして正すことを目的にするものでは当然ありません。あくまでも「面接官からはこう見えるだろう」「こう見えたら求める人材像との間にこういったギャップがあると思われるだろう」ということをお伝えするためのものです。問題は「面接官がどう評価するか」なのですから、実際にマイナスな要素を抱えていたとしても、それを面接官に悟られなければ問題はありません。模擬面接の目的からすれば、「面接官にマイナス面が伝わらなくする方法」を実践できるようにすることが最も大切なことなのです。

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応募先の求める人材像から良い評価を受けられるはずのポテンシャルを見つけ出す

これに対し、良い面というのは、その人が面接官からプラスの評価をもらえるような能力や性格、経験や成果などです。たとえば、物事に対して誠実でまじめに向き合う性格であることや、他人を尊重しつつも自分の意見をしっかり持っていること、適切に他者と関わり合ってコミュニケーションを良好に取れることなどです。

多くの人は、面接において自分をアピールする必要があることを理解していますので、こういった良い面については話す内容を準備していることがほとんどです。ですから、模擬面接の際も、自分の「長所」、「強み」、「人材価値」などを直接に表現する言葉や、「自己PR」といったものは日常的に聞いています。当然、こういった回答からその人の良い面を感じ取れるのかどうかは模擬面接での重要なポイントです。自分がアピールしたい内容が、相手に良く理解してもらえるとともに、それが疑いなく真実だろうと思ってもらえるようにしなければなりません。したがって、模擬面接でもこれらをいかにわかりやすく、また印象的に、信憑性を持って伝えられるかというのは重要な指導のポイントとなります。

しかし、私が考えている「良い面を見つけ出す」ということの内容は、こういったご本人が回答している内容から直接にわかるものだけではありません。ご本人が言葉にしていないもの、あるいは少しは触れられているものの本人自身があまり重視していないものなどの中に、面接でアピールすべき良い面がないかどうかに常に注意を払っているのです。

ご本人がしきりにアピールする「強み」を聞き、他の質問への回答などと合わせ考えていると、「アピールすべき強みはそこではないのでは?」と思うことがあります。あるいはご本人が自分自身の「強み」に自信がなく、なんとか絞り出した「強み」の表現をお聞きしているうちに「いや、もっとアピールできるとても良いところがある」と感じることもあります。これらは言語的に表現されているもので掴める場合もありますが、話している様子、雑談(相談)しているときの話しぶりや何気ない会話の中で思い当たることもあります。

私はその人が気づいていない「強み」を見つけるのが得意です。あるいは、自覚している「強み」についても、もっと違う角度から表現した方が伝わるのではないかということを考えるのも得意です。それは恐らく私が日頃「いいとこ探し」をするようにしていることと関係があるだろうと思います。私は教育関係の仕事をしていた頃は、受講している学生さんたちの「良いところ」を探し、そこを伸ばすように腐心していました。多くの部下とともに働いていた時には、部下の悪い面よりも良い面に焦点を当て、そこに期待していることを明示するように心がけていました(経験上、そのようにした方が、良い結果・成果につながるものです。)。そういったいわば習慣が、模擬面接をする際にも活きているのだと自分自身感じます。

新しい何かを見つけることがすべてではありません。ご本人が自覚していることを私がきちんと整理し、面接でアピールできる武器に変えていく作業は毎回行っています。しかし、「強みがなくて困っている」という悩みを抱えている人には、是非模擬面接を受けてみていただきたいと思います。きっと「強み」が見つかります。

模擬面接は、いわゆるカウンセリングではありません。繰り返しますが、あくまでも「面接選考を通過できる力」を養うためのものです。したがって、アピールすべき強み、面接官の評価が高いと推測される良い面というのは、応募先によって異なります。面接は漠然とした「良い人」、「有能な人」を選択するためのものではなく、その企業、組織にとって「良い人」、「有能な人」を求めるものです。したがって、応募先の情報に基づいて、何をアピールすべきかは戦略を立てています。ただ、それは単なる「嘘」や「演技」ではなかなかうまくいきません。面接官の目は節穴ではないのです(節穴の場合もありますが)。何もないところからではなく、ご本人に即して「強み」の表現を考えることができるのが、メンレンV模擬面接の一味違うところだと自負しています。

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