面接対策は早めにしましょう。

1日に何件かの模擬面接を行っていますが、慣れているのでさほど疲れるということはありません。面接官役をやったあと、フィードバックをさせていただく際は結構たくさん話すのですが、集中しているので話し疲れるということもありません。

しかし、面接本番が近づいている方の模擬面接を行う場合は結構緊張感があります。筆者は資格就職予備校に所属して面接指導を行っていた頃から数えれば相当な年数と件数、面接指導を行ってきましたが、それでもお客様の将来に影響する面接対策をするという点では、慣れてしまって緊張しないなんてことはないのです。

面接対策は、特定の筆記テストの対策と違って、応募先がどんな組織なのか、その年に何人採用するのか、お客様がどんな方なのかなどによって対策内容は大きく異なってきます。対策をご提供する側としては、常に面接通過を目標に設定して最適な指導を行おうと考えるのは当然のことなのですが、その「最適」はそれぞれ異なります。

メンレンVは1回限りのスポットでご利用いただく方も多いので、「1回限り」だということが明らかな場合は、本番までの時間をお聞きした上で、十分に改善できるはずのことをしっかり考えてお伝えします。理想を言えばきりがありませんが、与えられた状況の中で最も良いパフォーマンスを発揮できる方法を考えているのです。したがって、場合によっては、「理想的には改善した方が良い事項だけれど、より本質的な優先事項があるので、あえてそちらについては追求しない」といった取捨選択も必要になります。限られた時間の中では実現できない不可能なことをお伝えしても意味はありません。「これだけの指摘をしましたよ」というこちら側のアピールをして、表面的な顧客満足を得ても意味がないと考えているのです。

繰り返しますが、重要なのは、与えられた条件の中で最も良いパフォーマンスを引き出すことです。100メートル走で11秒台の人に9秒台で走るべきだと言っても意味はありません。11秒のままでいるよりも、10秒台で走った方が、選考通過の可能性は高まりますから、9秒台の話をするよりも現実に10秒台で走れるようにお伝えするべきだと思います。もちろん、合格ラインがどの辺にあるのかは考えます。合格ラインが10秒台前半なのであれば結構厳しい要求をしますし、相当な無理をお願いすることもあります。しかし、11秒を切りさえすれば合格するのであれば、確実に10秒台に到達する方法をお伝えすれば目的は達成できるのです。

時計を見て急いでいる写真

問題は「与えられた条件」です。率直に申し上げれば、極端に面接が苦手な人が本番直前に1回だけ模擬面接をするとすれば「与えられた条件」は厳しいものになります。しかし、本番まで期間が十分にあり、模擬面接を何回も行える状況であれば「与えられた条件」は非常に良いものになります。

したがって、「面接が苦手だ」と自覚している方は、早めに面接対策をはじめた方が有利です。また、既に「苦手だ」と認識している分、対策も進みやすいでしょう。

一方、正直に申し上げれば、「自分は面接が得意だ」と思っている人の中にも、「これでは人事に評価されないだろう」という面接になってしまっている人もいます。実際に面接に連戦連勝で内定を取りまくったという実績があるのであれば「面接が得意」ということに信憑性はありますが、単に「話すのが得意」、「普段から初対面の人と話すのがうまい」、「人前でたくさん話す機会が今までにあった」という程度では、本当に面接が得意なのかどうかはわかりません。立て板に水のように話せる人であっても、面接としては評価が低くなってしまう人も珍しくはないのです。こういった方は、なかなか早めに面接対策をすることはなく、そのまま本番に突入して打ちのめされるなんてこともあります。ですから、早めに自分を客観視できる機会を設けておく方が良いでしょう。

メンレンVの模擬面接では、問題点・改善点をたくさん指摘しますが、現状で良い点もしっかりお伝えします。ほとんど直すべき点がない人も稀にいますが、そのような場合ははっきりとそうお伝えします。サービスを購入していただいた甲斐があるように見せることを目的に無駄な指摘をすることはいたしません。また、現状でも問題があるほどではないけれど、よりよくするための改善点については「欲を言えばこうした方が良い」といった形でお伝えします。一方、ご自分の主観とは違って「良くない」面接をしてしまう方にはこれも率直に、また納得できるようにお伝えします。ですから、本当は「面接は得意」だと思っている人にも、早い時期に1度模擬面接を受けてみて欲しいのです。

民間就職であれ、公務員試験であれ、面接なしに採用になることはほぼありません。面接は必ず通過しなければならないものなのですから、早めに自分を客観視し、問題があるなら早め早めに対策を打っていくべきです。就活生なら1年前頃から面接のことを考え始めた方が良い人もいます。公務員試験を受験する人も筆記の勉強が大変でしょうが、筆記の勉強と並行して定期的に面接対策をした方が良い場合も多いのです。実際、私がとある難関公務員試験の対策コースを担当していた際には、月に1回か2回、面接対策を行う時間を設けていました。

「面接対策なんてギリギリで十分」と言う人も結構いますが、それはいわゆる「生存者バイアス」です。面接は応募先やご本人に応じた個別性の高いものなので、一概に言うことはできません。ですから、早めに自分を知り、どれくらいの対策が必要なのかを見きわめ、その上で必要な対策をきちんと積み上げていくのが良いのです。

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