なぜ面接指導をしているのか?(本音)

スカイプやハングアウトなどのテレビ電話を使って面接指導をはじめたのはまだ最近のことです。弊社は従来から他の分野の業務を行っており、面接対策はこれらと並行して行っています。

面接指導担当講師は、長年にわたって就職資格試験予備校で面接指導を行ってきました。また、民間就職試験や公務員試験などの筆記試験対策指導に関しても講師として教壇に立っていた経験があります。複数の予備校校舎の責任者として運営・管理業務も長くやりました。しかし、独立して全くの異業種で起業をしましたので、面接指導自体を仕事として行っていなかった時期もあります。

ただ、起業した仕事でお付き合いのある方々から、ご子息の就職に関するご相談を受けることは多々ありました。私の得意分野ですから、お付き合いとしてできる限りの情報提供をし、対策についてもご相談にのることが多々ありました。時にはペーパーテスト対策の内容についてもご相談を受けることもあり、直接お会いして勉強を教えたり、ラインで連絡を取りながらご相談にのっていたのです。

そんな中でも特に感謝の言葉をいただいたのは面接対策でした。弊社に来てもらって模擬面接をし、回答内容なども相談しながら完成させていくという、かつて仕事としてやっていたものを、おつきあいのある方々には無料で提供していました。これは非常に評判がよく、お願いされた方は全員内定・採用にまで至っています。そのため非常に感謝をしていただき、本業にも良い影響があったことも確かです。

そんな時、ある方から「それは特殊能力だからちゃんと仕事にして世に出した方がいいよ」というお話をいただきました。その方の娘さんがとある地方公務員を受験されて見事採用された直後のことです。娘さんが、とても良い評価をつたえてくださったのでしょう。

 

確かに予備校勤務時代、私の面接指導に関しては評価をいただいていました。その予備校では、コース受講生へのサポートサービスとして個別の面接指導を行っていましたが、稀に外部生に対しても有料の面接対策や集団討論対策などを行うことがあり、その場合の講師は私が担当しました。面接指導者の育成も行いましたし、なかなか指導効果が上がらない受講生は私のところへ送られてくることも良くありました。時には、遠い他の地方の校舎から受講生の指導を依頼されたこともあります。

しかし、私は主に予備校のサポートサービスとして面接指導を行っていましたので、面接指導単体を有料のサービスとしてご提供するという発想があまりありませんでした。それに加えて、異業種で起業したためにそのようなことを考える余裕もなかったというのが正直なところです。

しかし、仕事上のご縁で何度か面接指導を行ってみて、こういう指導を求めている人がたくさんいることに改めて気づきました。

日の光のあたる海辺を走る写真

私が予備校の仕事の中で最も好きだったものの1つが面接対策です。さまざまな大学などで面接対策に関するセミナーで壇上に立つのも楽しいものでしたが、最も楽しいのは1対1で行う面接指導です。面接の指導をするには、受講する方の心理を理解し、その人の過去から良い面を引き出し、その人を説得し、行動に移して頂く必要があります。いくらでも「〇〇メソッド」とか「〇〇法」などと名前を付けることはできますが、実際にはかなり泥臭い作業で、人間的な関係性も重要になります。こういったプロセスの中で、受講する方の想いを感じ応援することの中に喜びを感じられるのが、面接指導をする最も楽しいことです。

私の部下の中に、1人だけ完全に信頼して面接指導を任せられる人がいました。その人とは、指導している受講生の情報を交換し、「こう指導した」、「もっとこういう風にもっていった方がいい」などと常に情報交換していました。面接指導は個別性が高く、相手を説得する行為でもあるので、かなりパワーを使いますが、この人と面接指導の話をするのは楽しく、いつも互いに盛り上がっていました。

仕事としてではなく面接指導を何度か行っているうち、真剣に、かつ楽しく面接指導していた頃が蘇ってきたのです。

 

私が予備校の仕事をしていた理由の1つは、若い人が好きだからです。「若い」といっても単なる年齢的なことではありません。現状の自分から次の自分に移ろうとする希望をもって努力をしている人たちが好きなのです。ですから、年齢が高い方であっても「若さ」を見出すことはよくあります。こういった「若さ」を持った人たちは未来を見ているので、その人たちの手伝いをすると私にも未来が見える気がするのです。

ちょっと綺麗ごとっぽいことを言ってしまいましたが、もっと単純に言えば「おもしろい」のです。その人の中にある「良い面」を見つけ出し、それを言語化して表現できるように変えていくと、その人はみるみる自信をつけていきます。面接が苦手でどうしても頼りなく見えてしまうような人が、練習を重ねるうちに逞しく頼りがいのある人に変わっていく様子はとてもワクワクするものです。

それだけでも楽しいのですが、その人の望む応募先からの内定・採用という形で結果が出れば、本当に嬉しさを共有できます。「役に立った」という実感を強く感じられるものなのです。

 

面接で苦労する人にとっては、面接選考は過酷なものです。「人物」試験とも呼ばれるために、面接で不合格になると自分の価値がないように感じてしまう人までいます。しかし、面接はあくまでも採用者を選ぶために便宜的に行われているものに過ぎません。はっきり言って、まともな選考基準を持っていない企業もたくさんあります。また、明確な選考基準があったとしてもその基準にあてはまることがその人の人間としての価値を決めるわけでもありません。しかし、職業に就くというのは重要な社会参加の1つですから、面接選考に通過するかどうかはその人の生活に大きく影響します。したがって、その仕事に就きたいのであれば、その面接に通過するしか仕方ありません。

模擬面接では、はっきりしている選考基準と、曖昧で霧の中にあるような選考基準の両面から、修正・改善点を指摘して面接対応力を上げていきます。応募先の特殊性から明らかに求められているであろう人材価値を考えるとともに、どこででも通用するような安全策も考えます。それがどのようなものなのかを、ご利用者にも理解してもらわなければなりません。

「自分は面接を通過できないダメなやつだ」と思い込んでいるような人も、本当はしっかりとした人材価値があることがほとんどです。それに自分自身で気づいていない場合や、うまく言語化して表現できない場合、あるいは「損な見られ方」をしてしまうような場合もあります。そういったことをひとつひとつ修正しながら、その人が本来持っている人材価値をきっちり表現できるようにしていく作業は、そう簡単なものではありません。「模擬面接」と名の付くものは世の中にたくさんありますし、単なる「人事担当経験者」が面接官をやることを面接対策の売りにしているような場合もありますが、そんなに安易なものではないと思います(私も人事担当経験者ですが、人事担当経験者であれば面接対策を行えると考えるのは明らかに間違いです)。

こういった私が考えてきたことを背景に、人の役に立てるのだということをもう一度よく考えてみようと思ったのが、メンレンVを始めるきっかけになりました。かつては予備校の受講生だけに、また最近では仕事上の知人関係者に対してだけにご提供してきた面接対策を、もっと広く利用していただけるようにしたいと考えたのです。

 

嬉しいことにサービス開始以来、思った以上の数のご利用者に恵まれ、多数の良い評価もいただけています。他の業務との兼ね合いでどこまで手を拡げられるかはまだわかりませんが、できればもっと多くの方にご利用いただきたいとも思っています。また、自分勝手な言い方ですが、楽しく面接指導をさせていただけています。

現在は他の業務を圧迫する点が大きな問題で、この点をなんとかクリアしないといけないと考え悩んでいます。ただ、少しでも「若い」人の希望を支援するために、面接対策を通じて自分の力を使えるような努力は重ねていきたいと考えています。

This is a post from メンレンV – テレビ電話で就活・公務員試験の模擬面接