動画選考(自己PR動画・志望動機動画)を突破するコツ ~新型コロナウイルス感染拡大で導入企業が増加~

1次選考で自己PRや志望動機などを録画した動画の提出を求める企業が増えています。これは、学生に志望動機や自己PRなどを話している動画を撮影して提出してもらい、1次選考の合否に使用するというものです。

動画による選考は、一部の大手企業やベンチャー企業等で導入が進んでいましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大(2020.2.29現在)によって、集合型の就活が控えられる傾向が進み、導入する企業が増加する傾向にあります。会社説明会などもWEB開催に切り替える企業が増えており、またオンラインでの面接(WEB面接)の導入も増加傾向です。

動画選考は、リアルタイムでの会話形式で進むWEB面接とは異なります1。エントリーシートに記入させる主な内容のうちの一部を30秒から1分間程度の動画にして提出してもらい、それを順次チェックしながら選考通過者を決めていくものです。動画ではありますが、書類選考の一部のように考えても良いかもしれません。

企業にとっての動画選考のメリット

リソースを節約し効率的に選考を行える

企業にとっては、多くの学生の顔を見て、話している様子をチェックしたい希望はあっても、応募者全員と対面するだけのリソースがない場合も多いため、動画選考は効率的な選考方法として注目されています。書類だけでの選考に比べて、対面型の面接に呼ぶ応募者の数を大幅に減らすことが可能です。

書類選考だけではわからない良い人材を選べる

一般に、採用企業は書類選考段階で面接に呼ぶ人をある程度絞りますが、選考の材料は書類しかありません。そうすると、書類の完成度だけが高く実際に会ってみるとあまり印象の良くない人材が含まれることは避けられません。また、書類の完成度は低いものの、実際に会ってみると優秀な人材であるといった人と会うこともできません。

これに対し、動画選考を導入すれば、書類だけではわからない応募者の人物像をある程度掴むことができ、書類選考を補って人材をふるいにかけることができるわけです。

新型コロナウイルスなどの感染を防げる

この記事を書いている時点(2020.2.29現在)では、政府から人の集まるイベント等の開催については主催者に実施の検討を行うように指示がなされており、また、全国の小中高校に対し2020年3月2日からの一斉休校要請も出ています。

これらの動きは就活についても例外ではなく、就職情報会社は合同説明会の開催を中止し、各企業の会社説明会中止も相次いでいます。多くの学生を会社に集めて選考を行うとなれば、会社内で感染が生じてしまう可能性は否定できません。現在日本中で新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている中で多数の学生を集める就活イベントを強行し、万一そこから感染拡大したことが判明してしまうと、企業イメージの点でも大きくダメージを受ける可能性があります。そのため、企業にとって必要不可欠な採用活動についても、感染拡大防止の観点から慎重な行動をせざるをえない状況だといえます。

そのため、できるだけ直接会社に足を運んでもらう機会、学生を多数集める機会を減らし、実際に会って行う選考は人数を大きく絞って行えるように方法を切り替えている企業が増えています。

現在の状況は特別な非常時と言えますが、感染症はインフルエンザ等他にもあり、今回をきっかけに今後は動画やWEBを活用した選考方法を採用する企業が増えていく傾向になるのではないかと思います。

動画選考を突破するコツ

1. 撮影時の注意点

動画選考撮影時の注意点の画像

(1)背景は白またはそれに近い色

背景は白またはそれに近い色の壁紙の前がベストです。あまりダークな色の背景だと、自分自身が背景に埋もれてしまう印象になる可能性もあるためおすすめできません。もちろん真っ白である必要はありませんが、できるだけ白っぽい背景になる撮影場所を選びましょう。

(2)上半身全体を画面内に入れ頭上に少し余裕をとる

上半身全体が画面に入るように距離や角度を調整します。また、画面いっぱいになり過ぎないよう頭上にある程度余裕をもたせましょう(企業側から指定があればそれに従います)。

(3)水平・垂直をきちんと意識する

画像の水平・垂直が曲がっていないか確認しましょう。画像が傾いていると「ルーズな人」という印象を与える可能性があります。

(4)照明に注意

画像が明るすぎたり暗すぎたりしないように注意しましょう。特に後ろに窓があり昼間に撮影すると、顔が真っ黒で見えないということもあります。ベストな撮影時間は部屋によりますので一概には言えませんが、全体的に暗くならないように調整しましょう。

(5)画面内に余計な物を入れない

部屋の中の物がなるべく映り込まないように気をつけましょう。家具の一部が見える程度であればさほど問題はありませんが、趣味の物やぬいぐるみなど余計なものが映り込まないようにした方が良いでしょう。

(6)服装・髪型はきちんと

服装や髪型は、実際に企業に訪問して面接を受ける時と同じように、きちんと整えて撮影します。

(7)視線はカメラレンズに向ける

スマートフォンなどで撮影すると、画面を見ながら撮影してしまいがちですが、そうすると視線は視聴側とは合わなくなります。カメラレンズの位置に視線を向けることで、きちんとこちらを見て話しているように見えます。

また、カメラの調整の仕方によっては、見上げたり、見下ろしたりしたような動画になってしまいます。スマートフォンの場合は、できるだけ垂直になるようにセットし、カメラレンズが視線の高さになるように調整します。意外と調整が難しいので、スマートフォン用のスタンドなどがあったほうがベターです。

(8)雑音が入らないようにする

可能な限り、自分の話し声以外の雑音が入らないようにしましょう。小さな音で聞くと気にならないレベルでも、音量を上げると他の部屋のテレビの音、家族の話し声、生活雑音等が入ってしまっている場合があります。家族に協力してもらったり、静かな時間帯を選んで収録するようにしましょう。

(9)企業側の指定にきちんと合わせる

非常に基本的なことですが、動画の形式や時間などについては企業側の指定にきちんと合わせましょう。動画撮影時に使用するアプリが指定されている場合もありますし、「自己PRは30秒以内」といった指定がある場合もあります。30秒と指定されている場合は31秒でもダメです。要項の規定から外れているとそれだけで不合格になる可能性が高いので十分注意しましょう。

2. 内容面での注意点

(1)冒頭が大事

動画選考は多数の応募者の絞り込みに使われることが多いため、採用担当者は多数の動画を見ることになります。そうなると全ての動画を最後まで見ているとは限りません。冒頭の数秒間を見て感じる印象で不合格を決めてしまう場合もありえます。したがって、冒頭に好印象を与えられるか、興味を持ってもらえるかが勝負だと考えておきましょう。

(2)最初に結論を端的に話す

これは個別面接での回答でもいえることですが、最初に結論を簡潔に述べ、その後その説明、理由、エピソードなどを話すようにしましょう。最後に結論がくるような構成だと、採用担当者は最後まで見ないと「何が言いたいのか」を掴むことができませんし、最後まで話をしっかりと追わないといけなくなり負担が大きくなります。

これに対し、最初に結論を簡潔に述べてくれれば、その後の話はすべてその結論の説明のためにあることがわかっているので、聞き手の負担は大幅に軽減されます。「何を伝えたいのか」を最初にきちんと明示するということは思いのほか効果がありますので是非実践してみてください。

(3)一文を短くする

単純に文が長いと意味を取りにくくなります。文を「、」で長々と繋げていけばいくほど文意は把握しにくくなるのです。意識的に短めに「。」で文を区切っていくようにしましょう。

(4)内容以上に印象を重視する

もちろん、アピール力のある内容にすることも大事ですが、それ以上に大切なのは動画が与える印象です。一次選考で行われる動画選考では、「良さそうだ」「良くなさそうだ」といった印象でふるいにかけていく作業を行っていると考えておくことが必要です。したがって、話している内容以上に、「この人は明るそうだな」、「ハキハキしているな」、「しっかりしているな」、「感じの良い人だな」、「面白そうだな」といった主観的な印象を左右する部分が大事だと意識しましょう。具体的には、声の大きさ、トーン、顔の表情などによってこれらは左右されます。

単に「良い印象を」と考えても難しいと思いますので、「自分がどんな人だと思われたいのか」というイメージを事前にきちんと決めておいて、それにそった話し方をするようにすると良いと思います。

(5)フリップなどを使ってインパクトを与えるのも可

多くの応募者の中で埋もれてしまいようにするためには、ある程度インパクトを与える方法を考えて工夫する必要もあります。たとえば、フリップボードに自分をアピールするキャッチコピーを書いて手で掲げたりするのもアリです。過去の成果を表現できる物があれば、それを見せるのも良いでしょう。あまりやり過ぎると逆効果になる場合もありますが、ライバルに差をつけるためにある程度工夫する姿勢を見せれば、採用担当者に興味を持ってもらえる可能性は高いでしょう。

(6)原稿は暗記して話す

撮影時に原稿を読むのはNGです。必ず話す内容を頭に入れておき、視線はカメラレンズに向けて話すことが大切です。たかだか数分の内容を原稿を見ないと話せないだと能力自体に疑問を持たれる可能性は高いでしょう。

最後に

昨年度まで導入していなかった企業が、いきなり動画選考を導入する可能性はあります。特に、現在(2020.2.29現在)のように新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が問題になっている中では、急遽選考方法を変更する企業は多数出てくると思います。

しかし、選考では必ず面接を経なければならないのですから、動画選考が導入されたからといって恐れる必要はありません。むしろ、書類だけだと選考通過が難しかった人が動画選考によって選考通過する可能性もあります。むしろ、動画選考をチャンスととらえて、自分をしっかりとアピールしましょう。

尚、面接における志望動機や自己PRの作り方等、動画選考でも参考になる過去記事は下記にありますので、是非読んでみてください。

参照: 面接対策ブログ

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  1. WEB面接についての説明や注意点などについては、下記の記事を参照してください。
    参照: Skype等でのWEB面接(オンライン面接)における注意点