面接でマスクを着用したままはダメ? ~ 新型コロナウイルスによる肺炎予防と関連して~

風邪やインフルエンザなどの感染防止、花粉症対策などで日常的にマスクをする人は多いと思います。常にマスクを使用している人にとっては、採用面接においてもマスクを着けていたいと思う方もいるかもしれませんね。そこで、今回は面接でマスクを着用することは許されるのか、評価にマイナス影響を与えることはないのかなどについて書きたいと思います。

特に現在(2020年1月30日時点)、新型コロナウイルスによる肺炎の感染が報道などでも大きく取り上げられています。日本国内でも感染が確認され、人々の予防意識も高まっています。街中や鉄道・バス・地下鉄などの公共交通機関においても、マスクをしている人が非常に多くなってきており、マスクが品薄状態だという情報もあります。したがって、平常時だけでなく、このように感染予防に対する意識が非常に高まっているような状況下でどのように対応すべきかについても書いておきます。

マスクをしている就活生の写真

面接時にマスクは着用しないのが原則(平常時)

まず、面接時にマスクを着用したままにするのは基本的にNGです。面接官によっては「マスクを外してください」と言ってくる場合もあるでしょう。そのようなことを言われなかったとしても、面接における評価においてマイナス影響を及ぼす可能性が高いとうことは知っておきましょう。

面接中にマスクを着用するのはNG

面接室に入室し、面接官と対面して話す際に、マスクを着用したままにするのはNGです。面接の評価にマイナスの影響を与える可能性が高いからですが、その理由は大まかに以下のものが考えられます。

理由1:人相を確認できない

面接は直接対面する選考です。その人の顔を見て、履歴書の写真と見比べて本人であることを確認します。また、顔から受けるその人の印象というのは比較的大きいもので、マスクによってその情報を得られないことを面接官は快く思わないでしょう。マスクには顔を隠す効果もあるので、「顔を見られたくない人」といった印象を与える可能性もあります。

理由2:声を聞き取りずらい

マスクをしていると単純に声が遮られて聞き取りづらくなります。声のボリュームの問題だけでなく、一語一語がクリアに聞こえず、面接官はストレスを感じることが多いと思います。また、口の動きも見えないことによって、聞き取りずらい言葉を視覚で補うことはできなくなります。このことも面接の評価にマイナスの影響を与えることは否定できません。

理由3:表情の変化を読み取れない

マスクをしていると表情の変化などを読み取りづらくなります。人の表情の変化は表情筋の変化によって現れますが、マスクで隠されていることによってこの変化が隠されてしまいます。たとえば笑って話しているとしても、目だけではそれを十分に感じ取ることは難しいものですし、困った時の表情なども、マスクをしているとわかりにくいものです。面接官はこのような表情の変化を通じて、回答内容だけでは読み取れないその人の性格・傾向なども把握しようとしています。したがって、マスクをしていると面接官が十分にこれらを把握できず、結果的に悪い評価に繋がる可能性が高いでしょう。

理由4:応募先に対する不信感の表れだと思われてしまう

マスクは自分から他者への感染を防ぐ意味もありますが、他者から自分への感染を防ぐ意味で着用していると考えらえることが多いでしょう。したがって、応募先で面接を受ける際にマスクを着用していると、「あなたから何かを感染させられるリスクを意識しています」というように受け取られる可能性があります。これは「我々を信用していない」といった印象にも繋がりますのでやはり好ましくありません。1

理由5:非常識だと思われる

実はこれが最も大きな理由ですが、マスクを着用したまま面接に臨むことは単純に「常識がない人だな」という評価に繋がる可能性が高いということがあります。一般的には、面接のようなフォーマルな場でマスクを着用したまま面接官と対面するのは非常識だという考えらえています。

たとえば、接客や営業の仕事をしている人たちは多くの場合マスクを着用していません。これは、相手に敬意を払って接している時にはマスクは着用していないはず、というのが世間の大多数の考え方だという理解に基づいているのでしょう。だからこそ、特にインフルエンザが流行している時や今回の新型コロナウイルスの感染予防が話題になっているような時には、わざわざ「予防のため職員にマスクの着用を許可しています」といったお知らせをしているのです。

事の是非は別にして、このような考え方が「常識」として扱われているということを面接の場で無視することはできません。

待合室などでの着用も避けたい

実際に面接が行われる場だけでなく、待機している際の待合室などでもマスクは外しておいた方が良いでしょう。面接会場に入ったら、面接官以外の人の目も意識する必要があります。企業や試験にもよりますが、待合室での様子なども評価の対象になっている場合もあるのです。したがって、面接会場に到着したら、建物に入る前にマスクを外すようにするのが良いでしょう。

新型コロナウイルスによる肺炎予防に関心が高まっている現在は?

ここまでは、平常時における対応を書いてきましたが、現在(2020年1月30日現在)は新型コロナウイルスによる肺炎感染について日本社会が敏感になっている時期です。日本において感染爆発が起こってしまうのではないかという懸念を持っている人も多く、政府も2020年1月28日に「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」を閣議決定し2月7日に施行されます(その後施行日は2月1日に前倒しされました(2020年1月31日追記))。

このように新型コロナウイルスの感染に対する危機感が国内で高まり、マスクが品薄になるほど予防のためにマスクをする人が増加している今のような状況下で、面接におけるマスク着用についてはどう考えれば良いのでしょうか。

感染が疑われる場合は感染拡大防止・治療優先、面接日の変更を願い出る

当たり前のことですが、万一、自分自身の新型コロナウイルス感染が疑われる場合は、面接に行ってはいけません。応募先だけでなく移動時に他の人に感染させる可能性もあるからです。もちろんご自身の症状が悪化してしまうことも避けなければなりません。万一感染が疑われる場合には、地域の保健所に電話で連絡をした上で、医療機関受診などの指示を仰ぐようにしましょう。

このような場合は、応募先に正直に状況を伝えた上で、面接日程の変更をお願いするようにしましょう。

面接時にはやはり原則としてマスクは着用しない

現在のように新型コロナウイルスの感染が問題になっているようなときであっても、面接会場に着いたらマスクは外すようにした方が良いでしょう。この記事を書いている時点(2020年1月30日現在)では、「いかなる場面でも他人と接する時にはマスクをしておくべき」ということが常識になっている状況ではなく、やはり従来の「敬意をもって人と接する際にはマスクは外すもの」という考えの方が支配的だと考えられるからです。

感染予防意識の高まりによっては対応は異なる

上に述べたような状況下では、応募先の人事担当の人や面接官もマスクはしていないはずです。

しかし、今後、面接訪問時に対応してくれる人事担当者や面接官などがマスクをしているような場合が出てくるかもしれません。その企業・組織の感染予防意識が高く職員にマスクの着用を許可あるいは推奨しているのだろうと思います。そのような場合は「私もマスクを着用させて頂いて宜しいでしょうか」と一言許可を取ってからマスクを着用するようにすれば良いと思います。

要は、世間の「常識」あるいは応募先企業・組織の考え方に合わせて判断する、という姿勢で臨むようにすれば良いのではないかと思います。また万一、国内でいわゆるパンデミック(感染爆発)の様相を呈してきたような場合には、世間の「常識」も変化します。「どのような場合もマスクをしていない方がおかしい」という考え方の方が優勢になる可能性もあり、その場合にはその考え方にそって行動すべきです。

面接時のマスク着用については、ネットなどで検索してもほとんどの記事が「NG!」と書いていると思いますが、状況によって常識、社会人として求められる行動は変わり得るものです。固定的なマナーだけにとらわれず、世の中の状況に合わせて判断をすることが大切です。特に「面接通過」という観点に限って考えても、その時点における「常識」にそった行動ができるかどうかが重要なのですから。2

WEB面接などを企業側が検討する余地はある

万一、新型コロナウイルス感染症が日本国内において感染爆発の様相を呈してきた場合には、企業なども採用選考の方法を検討しなおす可能性はあります。多数の応募者を集めて説明会を行ったり、多数の応募者と次から次に面接をするという方法が、感染症対策としてはマイナスが大きいと判断する可能性もあります。

そのような場合には、スカイプなどを使ったいわゆる「WEB面接」を実施する企業が増加するかもしれません。現在も外資系企業などで行っているところは比較的多くありますが、WEBでのビデオチャット形式で面接を行う方法です。この方法であれば、同じ空間にいる必要がないので、感染のリスクは一切ありません。今後、新型コロナウイルス感染症の拡がり方によっては、危機管理意識の高い企業がWEB面接方式に切り替えていく可能性はある程度あるのではないかと思います。もっといえば、万一新型コロナウイルスの感染が国内で拡大していくようなことがあれば、採用側も企業内・組織内のみならず応募者への感染を防ぐ意味で、採用活動のあり方を検討していただきたいと思います。WEB面接を標準にするとか、会場ではマスクの着用を推奨(あるいは義務付け)するなどです。

尚、WEB面接だからといって、一般の面接との違いを大きく意識する必要はありませんが、特有の注意点がいくつかあります。これについては以前Podcastで配信していますので関心のある方は下記のボタンからお聴きください。

後日、テキストに書き起こしました。
リンク: Skype等でのWEB面接(オンライン面接)における注意点(Podcast書き起こし)

予防が大事

新型コロナウイルスの感染を防ぐために、マスクの着用はある程度の意味はあるようですが、その効果は限定的なようです。自分自身が感染しているようなとき(発症していないがキャリアになっているような場合も含めて)、他者に感染させない効果はある程度あるようですが、自分が感染させられないためにはマスクだけでは完全ではないとも言われています。

この新型コロナウイルスだけでなくインフルエンザなども含めて、感染症によって面接本番に向かえないことを防ぐ意味でも、また、面接に行ってその道中、会場などで感染しないためにも、しっかりとした予防を行うことが何より大切だと思います。感染予防には、基本的なうがいや手洗い(顔を洗うのも効果的だそうです)、手指の消毒、十分な睡眠・食事による免疫力の維持などが重要だと言われています。

現時点(2020年1月30日現在)では、日本国内でそれほど神経質になるような状況ではないと思いますので、面接でのマスク着用については平常時の判断で良いでしょう。面接会場に到着したらマスクは外す、ということです。その上で、帰宅時にはしっかりとした予防行動を取ることで次の選考に向けて体調維持に努める、と考えておけば良いと思います。

そのようなことは無いと思いたいのですが、万一感染が拡大してきて状況が変化していくようであれば、この記事に追記をしていきたいと思います。

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  1. 病気の感染予防に関しては、このような理解は不当だという考え方もあるでしょう。私もそのように思います。しかし、あくまでも「面接選考通過」ということだけにフォーカスすると、このような印象を持たれるリスクは回避すべき、という意味で書いています。 
  2. もちろん、このような感染症に関する予防意識には個人差があります。ご自身の身を守るために世間の常識とは違う行動を選ぶということもあり得る判断だろうと思いますし、この記事ではそのような行動まで「やめておこう」という意図はありません。あくまでも面接選考を通過する可能性を高める、という目的のための判断をしているものです。最終的にはご自身の責任において判断してください。