面接で回答する時事ネタ集11選【2020年秋編】

面接で「最近気になったニュースはなんですか」といった質問をされる場合があります。この記事では、このような質問に対して回答する代表的なネタを紹介しています。時事ネタは当然時間の経過ともに古くなりますので、その時々のネタを仕入れておく必要がありますが、今回は2020年秋編です。

尚、これらはあくまでも面接の際に回答するネタであって、筆記試験で出題される時事問題の予想をするものではありません。

なぜ面接で時事問題について質問するのか。

最初に、面接で応募者に時事問題について回答される意味についておさらいしておきましょう。重要なのは下記の3つです。

  1. 世の中の動きについて常にアンテナを張って情報収集しているか。
  2. 社会の出来事について理解し自分なりの考えを持っているか。
  3. 様々な価値観があることに配慮してバランスの良い説明ができるか。

これらの詳細は、下記の記事で詳しく書いていますので、必要であれば参照してください。

参照:面接での時事問題と新型コロナウイルスの話題【追記あり】

面接で回答する時事ネタ集 ~2020年秋時点~

どのようなネタを話すのかの参考にして頂くため、代表的な時事ネタを紹介します。各時事問題の用語解説をしつつ、どのような観点で話す方法があるのかについても触れたいと思います。

また、各業界への各時事ネタの親和性の高さを示すため、見出しの下に業界名を示すアイコンを表示しています。業界の分類はかなり大まかで、 メーカー    商社   小売   金融   サービス   マスコミ   IT・通信   公務員  の8分類としています。但し、業界との親和性は絶対的なものでなく、回答の仕方によってはどの業界でも使える場合があります。この点についてはご自身でしっかり考えてみましょう。

新型コロナウイルスの感染拡大

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概要

新型コロナウイルス感染症(COVID-19、ウイルス名SARS-CoV-2)が2020年最大のニュースであることは疑う余地がないでしょう。

日本国内においては、2020年1月に厚労省が中国での原因不明の肺炎に関する注意喚起を出した後、WHOが新型コロナウイルスを確認、同月中には国内でも初めて感染が確認されました(中国籍の男性)。

2月には船内で感染が確認されたダイヤモンドプリンセス号が横浜港に入港、同月国内初めての死亡者が発生しました。2月末に政府は全国一斉休校とし、4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発出、その後4月16日に全国に対象を拡大しました。この時期にリモートワークを導入した企業も多くあった一方、最悪の場合解雇となった労働者もおり、影響は現在も継続しています。

5月14日以降、緊急事態宣言は地域ごとに解除されていき、5月25日には全国すべての都道府県で解除されました。政府は持続化給付金や雇用調整助成金等で事業者等を支援、地方自治体の中には、独自の支援策を実施したところもあります。一方で強制力は伴わないものの行政からの営業時間短縮や休業要請に応じることで業績が悪化した業種、あるいは人々の行動変容によって需要が激減した業種なども多数あります。

世界的に見ると、2020年10月現在、感染者数の多い順に10位までで、アメリカ・インド・ブラジル・ロシア・アルゼンチン・コロンビア・スペイン・ペルー・メキシコ・フランスとなっています。感染拡大防止に関しては国ごとに施策が異なりますが、2020年10月現在ではヨーロッパは再び強い制限に転じている国もあります。またアメリカにおいては、中央政府と州政府によって感染防護に関する考え方に対立がある部分もあります。また、トランプ大統領をはじめ、何人かの各国首脳自身が感染してしまった事例もあります。

尚、ワクチン等の開発に関しては様々な情報が氾濫していますが、2020年10月時点では早期のワクチン完成を根拠づける有力な情報はありません。

面接で回答する際の考え方

これに関しては以前の記事で詳しく書いているので、詳細を知りたい方はそちらを参照してください。

参照:面接での時事問題と新型コロナウイルスの話題【追記あり】

ここでは大まかな方向性だけを説明します。

単に心配していてもダメ

このような話題に関しては、「~が心配です」とか「私自身細心の注意を払っています」といった話をする人が多くいますが、それだけでは回答した甲斐がありません。自分なりの視点や考え方を示すことが大切です。

安易に対策批判をしてもダメ

新型コロナウイルスに対する政府や自治体、あるいは企業の対応について、問題があると感じる場面は多々あると思います。しかし、面接の回答では単に批判だけするのは良くありません。未知のウイルスに対する対応で「正解」はまだ誰にもわからないという面もあります。もちろん、確実に「おかしい」という事も実際にはあるのですが「面接で評価を得る」という目的からは安易な対策批判は得策ではありません。

感染拡大で何が変わり今後の仕事にどう影響するのか

感染拡大の影響で大打撃を受けている業界もあるでしょうし、応募先の業種が直撃を受けていないにしても景気の悪化とは無関係でいられません。したがって、経済状況について言及するというのはアリでしょう。ただし、その場合も単に悲観的な推測を述べるだけでなく、前向きな視点や工夫などを述べられるようにした方が良いでしょう。

民間企業であれば市場の変化に対する対応の仕方、サプライチェーンの見直し、消費行動の変化に対応した商品の見直し、感染防護を満たしたサービス提供の方法などに、新たな商機を見出す程度のことを話したいところです。公務員であれば、支援の必要な人たちに対するリーチは十分なのか、あるいは地域経済状況の悪化にどう対応していくべきなのかなど、自分なりのアイディアを話せるように考えておくと良いだろうと思います。

ただし、「気になったニュースは?」と問われた際に、多くの人が新型コロナウイルスのことを回答しているのが現実ですので、自分で話題を選択できる状況であればあえて新型コロナウイルスの話題を外す、というのも一つの方法です。

ニューノーマル

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概要

ニューノーマルという言葉に厳密な定義は無いように思います。直訳すれば「新しい普通の状態」といった感じですが、この言葉が使われている一般的な文脈からすれば「新しい常識」というのが適当なように思います。

この言葉はこれまで、リーマンショック後の経済構造の変化を示すものとして使われてきましたが、今年(2020年)生じた新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、いわゆる「ウイズコロナ」「アフターコロナ」の世界における様々な常識の転換について語られることが多くなりました。

例えば、ソーシャルディスタンス、リモートワーク、遠隔授業、遠隔診療などをはじめとして、生活スタイルの変化、ビジネスの方法論などから、グローバル化に関する考え方の変化、ひいては資本主義のあり方まで、幅広く論じられています。

現状では、アフターコロナの時代がいつやってくるのかはわからず、冷静な現状分析からすればウイズコロナのニューノーマルを考えるのが順当ですが、アフターコロナの到来を見越して今から準備をしておくという考え方もありえます。

面接で回答する際の考え方

焦点を絞る

たとえば単に「ニューノーマルへの対応を考えていかなければならない」といった漠然とした話をするのではなく、ニューノーマルと言われるもののうち、働き方の問題、営業手法の問題、人間関係の問題、教育手法の問題、社会全体のあり方の問題など、ニューノーマルで論じられる問題からもう少し焦点を絞って語ることが大事です。

応募先の現状を意識する

また、「ニューノーマルに対応すべき」といった単純な言い方だと、業界によって「そんな簡単な話ではない。だからこそ今苦労しているのだ。」という反応もあり得ます。全く無関係な第三者が無責任に論評している、といった印象を与えないように、自分が既に社員であればどのように変革を起こし奮闘していくのかをイメージしつつ話すのが大事です。

働き方改革

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概要

働き方改革は、働く人々が自らの事情に応じて多様な働き方を選択することができる社会の実現を目標とするもので、政府が目玉政策として掲げ、「働き方改革関連法」が2018年に成立、2019年に施行されました。したがって、「働き方改革」と呼ばれるものは、政府の法律・施策を指す場合も多いのですが、各企業がそれぞれ行っている多様な働き方を認める施策などを指す場合も多いです。

なぜ働き方改革が求められるのかといえば、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少に対応するため生産性を向上させるとともに、育児や介護との両立など働き方を選べることによって就業機会を増やす、という目的のためです。

働き方改革関連法では、主に、長時間労働の是正、雇用形態の違いによる不合理な待遇格差の是正、柔軟な働き方の実現のために各種制度が導入されました。このうち、面接においてより重要なのは「柔軟な働き方」の部分でしょう。

面接で回答する際の考え方

経営側の視点を意識する

「柔軟な働き方」について面接で述べる際には、単に労働者側からのメリットなどを話すだけではなく、それによって企業にもどのようなメリットがあるのかを意識して話すことが大切です。生産性の向上や有能な人材の確保などの観点です。

リモートワークばかりではない

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、にわかにリモートワークに注目が集まりました。企業の中には、一時的にリモートワークを導入したものの元に戻す企業がある一方、これを機会にリモートワークを常態とする企業などもあります。これに伴い、オフィスの規模を縮小したり、都心部から郊外にオフィスを移転する企業もあります。また、「直接会う」のが基本であった営業の手法も、リモートを前提に組み立て直すといった企業も出てきました。

何かとリモートーワークばかりに目が行きますが、働き方改革の「柔軟な働き方」はそればかりではありません。たとえば、子育て中の短時間勤務制度については、法の保障の枠を超えて、社員に短時間勤務の選択権を与える企業などもあります。

これらの、働き方改革については、各企業が今後どうしていくのかが問題になりますが、公務員においては事業者の取組をどうバックアップするのかが問題になります。もちろん、省庁や役場内での働き方改革の問題もあります。

ダイバーシティ

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概要

ダイバーシティとは、「多様性」を意味する言葉ですが、主に、ビジネスや経営などの場面で雇用する人材の多様性を確保しようという考え方です。沿革としては社会的マイノリティの就業機会を確保しようという意味が強かったものの、現在では、人種・性別・国籍などだけではなく、年齢や学歴、性格や価値観、障害の有無といった様々な側面における多様性を確保するという意味で使われることが多くなりました。

これは単に「人権」といった観点だけでなく、経営的にも多様な価値観を持つ人材を積極的に活用することによって、ビジネスの多様化や高度化、変革に対応していく競争力を確保する意味で重要だと考えられるようになってきています。また、近時では多様性の指すものの中にLGBTも入るようになっています。

面接で回答する際の考え方

具体的な事例とともに

多様性に関する話題は、どのような違いが問題になっているのかによって人々の理解度やスタンスも微妙に異なります。ダイバーシティに関連して具体的にどのようなことが報道されていたのか、それが何の問題なのかをはっきりさせながら話すことが大切です。

お題目ではないダイバーシティの価値

ダイバーシティは人権との関係で話題になることも多く、また実際人権問題でもあるのですが、就職の面接においてはどちらかといえばそれが経営・ビジネスにどのような価値をもたらすのか、といった観点で話すことが大切です。たとえば、ダイバーシティを重視することによって商品開発に新たな価値を取り入れることができるとか、職場の生産性が上がるとか、そういった観点です。

公務員であれば社会のあり方も

例えば、地方自治体などは、政策目標や計画の中に「多様な人々や生き方が尊重されるまち」といったものが掲げられている場合があります。多様性を尊重する社会を実現しようということが行政目標としても挙げられる時代です。自治体によってはいわゆる「パートナーシップ条例」制定のように先進的な取り組みをしているところもあります。

多様性を尊重する、あるいは社会的マイノリティの権利を尊重する、といった場合には、それがマジョリティにとってどのような意味を持つのかを考えてみると良いでしょう。少数者の権利保障が社会全体にもたらすプラスの面に着目するということです。

また、単に「多様性を尊重する」という目標について言及するだけでなく、そのための具体的な施策についても触れることが大切です。

子どもの幸福度

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概要

ニュースでも比較的多く取り上げられましたが、子どもの幸福度の話題というのは、2020年9月に、ユニセフ(国連児童基金)・イノチェンティ研究所が発表した報告書(レポートカード16)が基になっています。

この報告書では、日本の子どもの幸福度は、先進38か国の中で、総合順位で20位、精神的幸福度については37位でした。

特に、精神的幸福度(生活満足度が高い子どもの割合、自殺率)についてワースト2位であったことは非常に注目を集めており、様々な分析や意見が出されています。一例としては、「日本では子どもの自己決定を尊重する教育があまり行われておらず、そのために自己承認が低い」といった分析などもあります。

面接で回答する際の考え方

断言できないことも多い

何が原因でこのような結果になっているのかについて、確定的に断言できる材料はなかなかありません。「幸福度」という子どもの内心に関わることでもありますし、様々な要因が絡み合っている結果だと考えられるからです。したがって、面接で回答する際も原因等について断言口調で話すのは控え「要因として○○なども考えられます」といった表現の仕方をするように留意しましょう。

子どもの生育環境や教育環境などにまつわる話題については、客観的な根拠なく断言してしまう人が多くいます。おそらく、誰もが子ども時代を体験し、また学校教育なども受けてきたので、多くの人が子育てや教育に関する一家言を持っている人が多いのでしょう。しかし、これが単なる思い込みである場合も往々にしてあります。客観的な根拠を意識するようにしましょう。

「直接」関係する業種は多くはない

この問題について直接関係する業種はあまり多くありません。公務員や教育産業、あるいはエンターテインメント企業などはそれなりに関連性はありますが、子どもの幸福を直接の対象としているような業種でなければ、間接的な関連性ということになるでしょう。ただ、民間企業であっても事業を通じて社会的に価値のあるものを生み出し社会を変えていく力を持っていますから、子どもが幸せを感じられるような社会にどう貢献するか、という観点を持っていてもおかしくはありません。

インバウンド需要の変化

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概要

観光立国を謳う中で、来日外国人の数は右肩上がりに増加し、2019年には過去最高の約3188万人にまで膨れ上がりました。10年前の2009年は679万人でしたので、激増といっても良い数字です。このインバウンド需要の増加は、都市部だけでなく地方においても重要な収入源として位置づけられるようになってきました。また、観光客の急増によって「観光公害」が問題視されるようにもなりました。

しかし、世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって、国の間の移動は制限され、2020年はインバウンド収入がほとんどなくなった年になりました。

面接で回答する際の考え方

業種によって答え方は大きく変わる

観光業や旅客業は需要激減の直撃を受けていますので、いかに生き残りを図りながら需要回復まで我慢するのかがやはり大きな課題になるでしょう。また、地域経済への打撃という点では、地域金融を支えている金融機関なども様々な対策を講じているところだと思います。

また、電子決済などの事業に関しても、多数の訪日外国人による利用を見越していた面もあるでしょう。直接ではなくても様々な影響を受けている業種は多くあると思います。

アフターコロナに備えるという考えも

観光業や旅客業などが大打撃を受けているのは、どの地域・国でも共通しています。したがって、感染が終息した時にV字回復を目指す、あるいは新たな需要を掘り起こす、という観点では、「アフターコロナの時代に備えて今のうちに環境を整えておく」という考え方もありえます。ただし、そのような施策は一定の体力があってこそのことですから、現在直撃を受けている業界自身がこれを行うことの難易度は高いでしょう。たとえば地方自治体などが、感染終息後を見越して環境整備を進めておく、という考え方はアリだと思います。

SDGs

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概要

SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で読み方は「エスディージーズ」です。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で記載された国際目標を指します。地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、2030年の目標達成に向けて、発展途上国のみならず先進国が取り組むべき17のゴール・169のターゲットから構成されています。

17の目標は下記の通りです。

1.  貧困をなくそう
2.  飢餓をゼロに
3.  すべての人に健康と福祉を
4.  質の高い教育をみんなに
5.  ジェンダー平等を実現しよう
6.  安全な水とトイレを世界中に
7.  エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.  働きがいも経済成長も
9.  産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

このように見ていくと、SDGsが世界に存在する様々な課題を非常に包括的に含んでいることがわかります。

面接で回答する際の考え方

焦点を絞って話す

上のようにSDGs自体は非常に包括的な目標ですから、SDGs全般についてコメントしたところで中身は薄いものになってしまいます。重要なことは、例えば経済界・業界が、あるいは各民間企業が、また地方公共団体がSDGsを受けてどのように行動を変化させていくのか、という点に焦点を当てて話すことです。

投資基準の観点から

たとえば、SDGsを受けて「ESG投資」というものが拡がりを見せています。ESGとは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」といった企業の持続的な成長に欠かせない取り組みを行っている企業の投資するという投資方法です。ESG投資はヨーロッパで先行して拡がりました。日本はまだまだ遅れていますが徐々に重要な投資指標となっています。SDGsへの取り組みは企業価値の向上において重要なものになっています。

地方自治体の取組

また、地方自治体などでは、SDGsを推進するまちづくりによって地方創生を図ろうという動きもあります。もっとも、SDGsの位置付けは都道府県・市区町村によって異なります。「環境」という観点が最も多いものですが、「経済」「社会」といった観点でSDGsの目標を明確に位置付けている自治体も多くあります。地方自治体の政策名の中にSDGsの文字が含まれている場合も多くありますので、ご自身の受験先の自治体について調べてみると良いでしょう。

いずれにせよ「サスティナビリティ」が重要なキーワードとなっていることは確かです。

災害・防災

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概要

近年、日本では毎年のように大規模な自然災害に見舞われています。今年(2020年)にも、例えば7月には熊本県を中心に九州地方が集中豪雨に襲われ多数の死者が生じました(正式名称は「令和2年7月豪雨」)。

この他にも、毎年のように台風による被害や地震被害、あるいは猛暑、火山噴火など自然災害は枚挙にいとまがありません。

面接で回答する際の考え方

新たな課題への考察(特に行政)

単に「災害が心配です」といったコメントをするだけでは意味がありません。災害が起こるたびに、防災上の課題、あるいは復興に関する課題等、新たな課題が浮かび上がってきます。

たとえば、平成31年(2019年)には、政府が住民避難のタイミングを明確化するために、「避難勧告等に関するガイドラインの改定」を行い、警戒レベルを5段階に整理しました。この基準では「警戒レベル3」で「高齢者は避難」、「警戒レベル4」で「全員避難」となっていますが、このようにわかりやすく整理しても、行政からの勧告に全ての住民が従うようになったわけではありません。いかに住民の行動に結びつけるのかはいまだに課題となっているのです。

また、令和2年7月豪雨では、熊本県にある特別養護老人ホームで入所者14名が亡くなりました。この施設は避難計画も有し、避難訓練も行っていたにもかかわらず、避難が間に合わず多数の犠牲者が出てしまいました。これに関しては、施設の立地や入所者の状況、避難実施の人員等の個別事情に応じたより細かい避難計画が必要であること、いざという時に避難実施人員のヘルプを要請できる仕組みなど構築しなければならないのではないかということが指摘されています。

このような新たな課題への対応については、特に防災を担っている地方自治体等の行政機関志望の人は関心を持って具体的に話せることが大切です。

企業の使命との関連で

たとえば、通信等のインフラを担う企業であれば、災害時に被害を最小限に抑え、またいかに早く復旧させるのか、という社会的使命について考えておく必要はあります。単に「使命を果たす」ということではなく、そのために具体的に何をしていくのか、これまでの技術的・人員的対応の更新ということも考えておくと良いでしょう。

5G

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概要

第5世代移動通信システム。現在主流の4Gに続く無線通信システムです。2020年3月から商業的なサービスが提供され、2020年は5G元年とも呼ばれます。

4Gと比較した優位性は、
1. 高速大容量通信
2. 多接続
3. 低遅延
にあります。

高速大容量通信は身近に実感できるものですが、例えば映像などのダウンロードは4Gに比べて10倍速いと言われています。また、低遅延によってズレの許されない遠隔診療や自動運転などを支えることができると期待されています。さらに多接続によってIoTの進展を加速させるとも言われています。

面接で回答する際の考え方

応募業種との関連で

応募企業が手がけるサービスとの関連では、5G対応や5Gを利用した新たなサービスの提供などが始まっている場合もあるでしょう。あるいは、今後5Gがスタンダードとなった時にどうサービスを構築し直すかが課題となる場合もあると思います。

技術職は

技術職であれば、5Gの技術的な側面から話すのもありです。

可能性がどう拡がるのかという観点で

いずれにしても、5Gの普及によってこれまでの限界を突破してどのような製品・サービスが生まれる可能性があるのか、可能性の拡がりを考えて述べることが大切です。

フィンテック

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概要

フィンテックとは、ファイナンス・テクノロジーの略で、ICTを利用した金融商品や金融サービスなど、またはその潮流を指します。フィンテックによって、既存の金融機関が提供してきた金融サービスの一部をICTによって提供したり、IT技術によって新たな金融サービスなどを作り出すということが行われてきています。

内容は、金融サービスとクラウド会計との統合や、AI等を活用した融資サービス、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨、生体認証サービスや電子バーコードなどを利用した決済・収納システムなど、多岐にわたります。

面接で回答する際の考え方

この話題は主に金融業界・IT業界などへの応募時に使えるネタですが、フィンテック事業に参入するスタートアップも増えています。また、これまで金融サービスを扱っていなかった企業が決済サービスに参入するなどの動きもあります。

新たな価値は何か

これまでの金融サービスと違う点が単に「便利である」「手間が少ない」といった点だけでなく、新たな価値を感じさせるようなものに着目するのがポイントではないかと思います。単純にこれまでのサービスに置き換わるのではなく、顧客が新たな価値を感じ、企業は新たな収益を生むようなもの、という観点で考えてみると良いでしょう。

課題は何か

QR決済などは政策的後押しもあってかなりメジャーな存在になりました。また、ブロックチェーン技術などの将来性に対する評価は総じて高くなっています。しかし、一方で仮想通貨に関しては、詐欺事件や取引所のハッキング被害などもあって、日本ではネガティブなイメージを持っている層が多いのも現実です。技術的な課題とともに、このような社会的評価を乗り越える道筋を考えるというのも、この話題を話す場合の一つの観点だと思います。

アメリカ大統領選挙

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概要

2020年11月3日に投票日を迎えるアメリカ大統領選挙。現役大統領である共和党のトランプ氏と前副大統領である民主党のバイデン氏が激しい選挙戦を繰り広げています。この記事を執筆している時点(2020年10月23日現在)で、世論調査ではバイデン氏優勢と伝えられています。ただ、2016年の大統領選挙では予想に反してトランプ氏が当選したということもあり、また「隠れトランプ支持」も多いと言われているため、結果については予断を許しません。さらに、トランプ氏は以前から郵便投票の不正を訴えており、トランプ氏敗北の結果が出た場合に、選挙結果をそのまま受け入れるとは限りません。平和的な政権移譲についても明言していません。そのため、投票日以降結果が確定するまでには様々な混乱も予想され、確定までに相当な時間がかかるとも言われています。また、アメリカの識者の多くは、投票結果確定後もアメリカ社会が大きな混乱に陥ることを予想しています。

アメリカは日本にとって、経済的にも、また安全保障上も非常に重要な位置づけの国ですから、その指導者が誰になるのかは日本にとっても大きな影響があります。

面接で回答する際の考え方

政治的立場を述べるのではない

一般に、面接では「政治的な立場」を表明するような回答はしないことが推奨されます。また、面接官側も政治的な立場を回答させることは不適切だと考えられています。アメリカ大統領選挙は他国の政治ですから、ただちに個々の日本国内における政治的立場を表明することには繋がりませんが、それでも今回のように激しい対立の中にある場合、「トランプが勝った方が良い」とか「バイデンが勝った方が良い」といった単純な意見の表明は避けるべきです。特に極端な「トランプ好き」や「トランプ嫌い」は日本人の中にも多いため、このような意見表明はそのまま政治的なスタンスを推測させるもの、あるいは評価させるものに繋がってしまいます。

応募先との関係で視点をはっきりさせる

たとえば、商社などであれば、どちらの候補が勝つのかによって、国際的な貿易協定や経済連携協定の行方は変わります。トランプ大統領はTPPから離脱しましたが、バイデン勝利であればTPPへの再度の参加もあり得ます。これらに備えてどのようなことを考えておくべきなのか、リスク回避や好機を活かすという観点で述べるのもひとつの方法です。

また、米中対立に関しても、大統領選挙の結果によって大きな変動があると思われます。また、トランプ大統領はパリ協定から離脱しましたが、バイデンが大統領になればアメリカはパリ協定に復帰するなど、環境・エネルギー政策は大きく変わる可能性があります。アメリカ国内の問題についても、医療保険制度改革(オバマケア)、BLM(Black Lives Matter)への態度、新型コロナウイルス対策などで大きな政策転換が行われるでしょう。「大統領選挙」という大きな枠で話すのではなく、より各論的な問題について応募先との関係で視点をはっきりさせて述べることが大切だと思います。

バランスが問われる

他国のこととはいえ、政治的な対立が絡む話題ですので、回答する際にはバランス感覚が大事です。内心では一方の候補者を強く批判する考え方を持っているとしても、それを直接的に表現するのではなく、冷静に情勢分析をしながら、それが日本や応募先企業などに与える影響や展望について語るようにしましょう。

応募先との関係がカギ

面接で回答する時事ネタ(最近気になったニュース)は、ここに挙げたもの以外にもたくさんあります。ネタの選び方としては、次のことに注意すれば良いでしょう。
1. 芸能・スポーツネタは避ける
2. 政治的・宗教的な話題は避ける
3. 出来れば半年以内、長くても1年以内のネタを選ぶ

また、本文では時事ネタを話す際に「応募先との関係を意識しよう」という趣旨のことを書きました。数ある時事ネタの中でそのネタを選んでいる理由が「応募先との関連性で興味を持った」ということであれば、志望の強さ・熱意を表現できるからです。

ただ、応募先との関連性が高い話題を絶対に選ばなければいけない、とまでは言えません。世の中で起こっていることに対してアンテナを張り、真剣に関心を持って、独自の視点で自分なりの考えを持てることが表現できればOKです。また、容易に意見の対立が予想されるような事柄に関しては、自分と異なる立場の意見にも配慮したバランスの良い表現を心がけるようにしましょう。